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japanese.china.org.cn |04. 01. 2023 |
米国の対中政策、内外から強い反発を浴びる
2023年が訪れた。米国の対中外交をめぐり2つの路線の闘争が激しくなっている。その裏側には資本の力とイデオロギーの力の争いがあり、今年の米国の対中外交の下地を作っている。香港誌「亜洲週刊」が伝えた。
バイデン政権は台湾海峡を戦乱の地にしようとしている。米国の対中外交の基本構造は、ハイテクの制裁、関税、「バリューチェーン」の論述を持ち出し、欧州、日韓、豪州などの同盟国と共に中国を包囲し、中国のサプライチェーンに圧力をかけることだ。中国の台頭するペースを落とし、さらには景気低迷と感染拡大により内部の動乱を引き起こし、火中の栗を拾い、より多くの駒を得ることがその目的だ。
しかしバイデン氏のタカ派の政策は否定されている。中国のサプライチェーンに圧力をかけることで、米国の大財団の利益を損ねたからだ。米国の自動車メーカー(フォード、ゼネラル・モーターズ、テスラ)、金融大手のゴールドマン・サックスやブラックストーンなどは、中国で大きな利益を手にしている。バイデン氏は中国に先端半導体の制裁を行い、米国製半導体の中国への輸出を禁止したが、これもクアルコムなどの企業の利益を損ねた。これを受け米国の産官学「三極委員会」が現在の政策に異議を唱えた。米国の政治家は狭量で、木を見て森を見ず、米国全体の利益が見えず、ただ感情的になり米国の国益を損ねていると指摘した。
米国の学術界における中国問題専門家、ハーバード大学教授のアリソン氏は早くから、米国は歴史の教訓を汲み取るべきだと警鐘を鳴らしていた。世界一の強権である米国は中国の急速な台頭と向き合うと、「トゥキュディデスの罠」に陥りやすいというのだ。実際に米国は第二次大戦後のアジアでの戦争への干渉で判断を誤り、中国の国共内戦、朝鮮戦争、ベトナム戦争、アフガン戦争で失敗に終わった。これらはいずれも血塗られた教訓だが、米国は依然として自国を過大評価し、相手を見くびり情勢を読み間違っている。これは、米国はなぜいつも間違った戦場で間違った敵と間違った戦争を起こしているのかと、学術界に自省を促した。
偶然にも、欧州も豪州も米国の現在の一国主義に不満を持っている。米国は欧州の同盟国に対露制裁を求めているが、欧州に輸出するエネルギー製品の価格を何倍にも吊り上げ、欧州からボロ儲けしている。欧州の一部の国は最近、米国がファーウェイの5Gシステムへの制裁を求めているが、これに応じることはないと表明した。ファーウェイのシステムを排除することによる損失と改修費用を欧州が負担しなければならないからだ。これは欧州には耐えられない負担だ。豪州も追随している。労働党政権は中国との関係を早急に修復しようとしている。
新年の米国の対中政策は、2つの路線の間で揺れ動く。民主党のタカ派はやはりイデオロギーを掲げ中国に強硬な姿勢を示すが、内外から強い反発を浴びる。米国の学界と経済界はいずれも中国との「競争と共存」を求め、戦争のすべてのリスクを回避し、平和的なビジョンを実現するよう主張している。これは米国の外交の転換点であり、世界経済の回復を促す転換点でもある。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2023年1月4日