多国が中国人観光客を歓迎　政治的な防疫措置に批判

　中国は近頃、防疫政策を調整し、海外旅行が徐々に回復し、多くの国が中国人観光客を歓迎している。専門家は、少数の国と地域が中国人観光客に対し差別的な入国制限措置をとったことは、科学的根拠のない政治行動だと指摘した。

単なる政治的理由によるもの

　少数の国と地域が中国人観光客に対し差別的な入国制限措置をとったことについて、多くの専門家が、科学的根拠に欠け、政治的理由によるものだと批評した。

　イギリス紙『オブザーバー』は、以下のように報じた。多くの専門家が、中国人観光客に対する新型コロナウイルス検査などの規制措置は科学的根拠に欠け、一種の「単なる政治的行動」だと考えている。エディンバラ大学のマーク・ウールハウス教授は、「イギリスがこのような措置で何らかの公共衛生利益を得ることはないと思う。これは単なる政治的理由から」だと述べた。

　また、ウールハウス氏は、新型コロナウイルスの変異株XBB.1.5は米国で急速に蔓延しているが、ここ(イギリス)では誰も心配しておらず、中国で変異株が現れることを想定する声の方が多いと話した。

　日本の大阪市立大学の城戸康年教授は、感染抑制の点から見れば、中国に対する入国規制だけでは実効性が薄いと話した。城戸氏は、欧米は新規感染者のカウントを積極的にすることはやめ、内部では依然として厳しい状況にあるが、海外旅行者は増え、ウイルスの全世界拡散に拍車をかけたと考えている。

　米ジョージ・ワシントン大学の医学部教授のジョナサン・ライナー氏はSNSで米国の感染状況に触れ、「状況は厳しいが、今している唯一の防疫の努力は中国人観光客の検査である。問題は我々自身にあることに気がつかなければいけない」と風刺した。

「中国網日本語版(チャイナネット)」2023年1月17日