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japanese.china.org.cn |17. 02. 2023

中国製のすべてが兵器ではない=米学者

タグ: 国家安全の脅威 Tik Tokの使用禁止
中国網日本語版  |  2023-02-17

 米政府内でTik Tokの使用禁止を求める声が高まっている。Tik Tokは中国企業・字節跳動のショート動画投稿アプリだ。ところがTik Tokの使用禁止は非合理的で、自国を損ねる投機的行為であり、米国自身のリスクを増やす。


 ミズーリ州のジョシュ・ホーリー上院議員(共和党)とコロラド州のケン・バック下院議員(共和党)はこのほど、国家安全の脅威として米国でのTik Tokの使用禁止を求める議案を提出した。


 米国と中国の関係が緊張する中、両党の政治家は中国への強硬な姿勢をアピールしようと躍起になっている。ところが挑発は真っ向から対立する過度な反応を引き起こし、中国への一部の抗議はなんら意義のない馬鹿騒ぎだ。現在欠けているのは合理的な区別であり、何が脅威であるか、何が単なる製品であるかを区別できていない。米国人は昨年5370億ドル分の中国製品を購入しており、2018年の過去最大の輸入量をわずかに下回るばかりだった。


 中国製のすべてが潜在的な兵器なのだろうか。我々はどれほど多くの製品を禁止するべきなのだろうか。ジョージア工科大学の研究者が最近、Tik Tokの国家安全への潜在的な脅威を分析したところ、同アプリを使用する米国の9400万人のユーザーもしくは米国全体がリスクに直面している証拠は見つからなかった。研究者はTik Tokのアルゴリズムもしくは事業構造から、ツイッターやインスタグラムよりも高リスクな箇所を発見しなかった。


 研究報告書は、「Tik Tokへの攻撃は事実上、米国の政治勢力が仕掛けた代理戦争だ。彼らは米中経済を完全にデカップリングさせようとしている。米中関係が世界の主導権を争奪するゼロサムゲームだと考えているからだ。これらの勢力は中国とのすべての経済交流を国家安全への脅威と主張できる。Tik Tokへの攻撃はこのような論理を馬鹿げた程度に高める」との見方を示した。


 中国発のすべての物事に懐疑的な態度を取る結果は恐らく、嘘の脅威を過大評価し真の脅威を過小評価することだろう。盗聴は消費者のデータを取得しようとするウェブブラウザやスマートスピーカーと比べより危険ではないかもしれない。


 競争相手からの輸入品のリスク評価制度を構築し、かつ脅威が生じた場合のみ対策を講じるべきという、ウォーナー上院議員の考えは正しいだろう。特定状況下においてのみ脅威が存在しうるモノのすべてを禁止すれば大きな破壊を生み、多くの米国人に自国を空っぽにするよう強いることになる。


「中国網日本語版(チャイナネット)」2023年2月17日