政治・安全> |
japanese.china.org.cn |18. 03. 2023 |
対中関係の改善を願う米国人は多い=学者
外国人の訪中制度が15日、さらに調整された。各種訪中ビザの申請受付を再開し、かつ海南島への入境ビザ、上海港を通過するクルーズ船乗客の入境ビザ、外国人ツアー団体の香港・マカオから広東省への入境ビザ、ASEAN観光団体の広西桂林入境ビザの免除政策を再開する。この意義は重大で、過去3年間に渡り感染症により妨げられた中国・海外民間交流が正常化に向かうことを意味する。(筆者=賈慶国・全国政治協商会議常務委員、北京大学国際関係学院教授、北京大学中外人文交流研究基地主任)
民間交流は国と国の往来の潤滑剤の効果を発揮する。民間交流は双方がより良く相手側を理解することを促す。この理解は国家間の関係の処理にとって極めて重要だ。近年は感染症などの理由により中国・海外の民間交流が妨げられ、一部の反中政治家による中国問題の偏向を正す機会が失われた。中米関係を例とすると、新型コロナウイルスのパンデミック中に、双方の学校から相手国を訪問する学生と教員の数が大幅に減少した。この状況は異常で、強く相互依存する中米関係そのものと合致しない。対面の交流が失われ、米国社会の中国への認識は狭隘で偏った政治家やメディア、フェイクニュースがはびこるSNSによって左右されやすくなった。両国のイデオロギーと政治制度が異なり、米国の中国に対する政治的な雰囲気が極めて非友好的な状況下、米国の事情をよく知らない一般人は中国を悪く考えがちだ。
米国の対中認識は、実際には決してネガティブなものばかりではない。筆者は昨年米国を3カ月訪問し、大小さまざまな20数回のイベントに参加した。その中で感じたことは、中米関係の安定と改善を願う米国人が多いということだ。筆者が交流した専門家・学者・学生の多くが、中米関係の改善と安定維持は両国の根本的な利益に合致すると見ていた。そのため中米民間交流の強化によって、より建設的な両国関係の確立を促し、両国関係が過激派によって支配されることを回避し、中米関係を健全で安定的な発展の軌道に戻すことができる。
世界は現在、新たな動乱と変革の時期を迎えている。中国と海外の民間交流の促進の重要性が高まっている。中国の発展は世界に恩恵をもたらし、中国の発展には世界が不可欠だ。中国は日増しに国際舞台の中心に近づき、世界で多くの利益を手にし、一部の需要な主張が出てきた。これらは対外交流の基礎の上で成り立つことだ。グローバルガバナンスシステムの改善、グローバルガバナンスの挑戦への対応には、集団の知恵を力を集める必要がある。
中国と海外の民間交流を積極的に促進すべき時が来た。まず、そのためにより多くの便宜を図るべきだ。外国人のビザ及び入境政策をさらに調整するほか、感染対策の状況の変化に基づき、必要な防疫措置を維持すると同時に、時勢に応じ交流の利便性をさらに高める措置を講じるべきだ。
次に、中国の学者が海外に出ることを奨励するべきだ。中国の専門家と学者はこの世界をより深く認識・理解し、また中国の考えと見解を世界にもたらすべきだ。特に若い学者が海外での交流を増やすための条件を整えるべきだ。
最後に、各種国際会議と対外交流は中国の政策とやり方を説明する重要な場とルートだ。中国の発展において、この場を活用し立体的で真実の中国のエピソードをしっかり語る必要がある。これは米国及び西側の一部の政治家とメディアが中国に侮辱と中傷の集中攻撃を仕掛ける時期において特に重要だ。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2023年3月18日