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japanese.china.org.cn |24. 03. 2023

英国がウクライナに劣化ウラン弾を供与へ、国際社会は非難せよ

タグ: 英国 劣化ウラン弾 ウクライナ
中国網日本語版  |  2023-03-24

 英国国防省の報道官は現地時間21日の声明で、英国がウクライナに供与する主力戦車「チャレンジャー2」の弾薬に劣化ウランを使用した徹甲弾が含まれることを認めた。本件は重大事だ。これはロシアが対応すべき問題に留まらず、またロシアとウクライナの衝突がエスカレートする可能性があるだけではない。

 劣化ウラン弾は核兵器ではないが、通常兵器でもない。これはそれに含まれるウラン238に化学性と放射性があるからだ。湾岸戦争とイラク戦争において、米軍はイラクに大量の劣化ウラン弾を使用した。NATOが1999年にユーゴスラビアを爆撃した際にも15トンの劣化ウラン弾を投下した。

 これらの劣化ウラン弾の影響と害は現在も残り、人体の健康を大きく損ね環境を長期的に破壊することには多くの揺るぎなき証拠がある。2回の戦争後、妊婦の流産率や先天性欠損、白血病、がんなどの発症率がイラクで急上昇した。セルビアのがん発症率も大幅に上昇した。当時参戦した米軍及びNATOの多くの兵士にも関連する症状が出た。人道主義の見地に立つと、劣化ウラン弾の使用は非常に恥ずべきことだ。

 分かりやすく例えると、現在のロシアとウクライナは外部の人間から唆され熱くなっている2人のようで、武器を渡されればその悪い結果を考えず受け取る可能性がある。この時期に第3者が武器を供与するか仲裁するかでは結果が完全に異なってくる。英国のこのタイミングでの「汚い弾薬」の供与が極めて悪質であることは疑いようもない。

 かつてチェルノブイリ原発事故が発生したウクライナは劣化ウラン弾を警戒すべきだ。ウクライナは世界で最も重要な穀物及び油糧種子の生産国と輸出国の一つで、その製品にはトウモロコシ、小麦、大麦、ひまわり油などがある。劣化ウラン弾の環境への潜在的な危害と汚染を軽視してはならない。また劣化ウラン弾が割れ窓効果とドミノ効果を引き起こすことに注意すべきだ。そうなればこの世界のボトムラインがさらに低くなる。

 国際社会はこの行為の道義的な非難を強めるべきだ。これは地政学とは関係のない、基本的な人間性と道徳だ。

 「中国網日本語版(チャイナネット)」2023年3月24日