「一帯一路」構想、アジアの新ビジョン描く＝パキスタンの専門家

　中国・中央アジアサミットの開催に際して、国際在線（CRIオンライン）は、サミットやアジアの地域協力・発展などの関連テーマについて、各国の専門家や有識者ら独占取材した。

　パキスタン・バロチスタン州の州議会議長顧問を務めるナシーム・カーン・アチャクザ氏は取材に対し、中国の「一帯一路」共同建設構想はこの10年間に実りある成果を上げ、中国と中央アジア、南アジアなどの地域との緊密な協力を促進し、アジアの新ビジョンを描いてきたと評価。サミットの成果はアジア地域全体の発展に好ましい影響をもたらすだろうと語った。

　「一帯一路」構想、アジアの新ビジョンを描く

　アチャクザ氏は、「一帯一路」構想はわずか10年のうちに目覚ましい成果を生み出したとした上で、「一帯一路」共同建設をめぐる「友だちの輪」は年々広がり、沿線諸国に著しい成長の機会をもたらし、アジアの新ビジョンを描いたと評価。中国が支援するインフラ計画「中国・パキスタン経済回廊」を例に挙げ、「同経済回廊は一帯一路建設の画期的なプロジェクトとして、パキスタンのインフラ整備や港湾物流などの産業条件の改善に貢献しただけでなく、同国に莫大な経済的利益をもたらし、両国間の経済・貿易関係や文化交流を一層促進させたとの見方を示した。その上で「中国は世界的な港湾群を造り上げた。中国は港湾や道路などのインフラ建設において先進的な技術と豊富な経験を持っており、他国が見習うに値する」と語った。

　中国は世界第2位の経済大国であり、アジアの近隣諸国にとって中国が如何に重要であるかは言うまでもないと強調。

　中国は中央アジアや南アジアなどの地域の発展にかつてないほど重要な貢献をし、アジア諸国と緊密なパートナーシップを築いてきた。多くの西側諸国はこのことを苦々しく思っており、一部の国は「一帯一路」構想に代わるものを模索し、地域の利益を奪い取ろうとネガティブな噂を流している。だが、こうしたことによって、アジア地域の発展促進に尽くした中国の真の貢献を遮ることはできないだろうと語った。

　アチャクザ氏は記者団に対し、今サミットの成果がアジア地域全体の経済発展、平和、安定に好影響をもたらすと信じていると語った。

　「一帯一路」構想、中央アジアと南アジアに発展の機会を提供

　アチャクザ氏は、中国の発展の成果と発展に至る道筋を高く評価。「中国式現代化」は「中国スピード」で進んでおり、中国政府はあらゆる戦略計画に卓越した実行能力を発揮している。中国共産党の指導の下、中国は世界の注目を集める成果を次々と生み出してきたと語った。その上で、中国ではあらゆる業界で「質の高い発展」が積極的に進められているとし、「われわれはこれまで、高品質の基準は西側のものだと考えていた。だが、中国が近年、質の高い発展を追い求めていることを軽視できない。航空宇宙や自動車などのハイテク産業において大きな成果を上げていることは世界的に注目を集めている。今や、これらの産業における高い品質水準といえば、自然と中国に目が向くようになった」と語った。

　アチャクザ氏は、中国・パキスタン経済回廊がアフガニスタンまで延伸されることで、中央アジアや南アジアまでつながり、より大きな戦略的重要性と影響力を持つことになると指摘。質の高い開発を推進する中国の取り組みは、経済回廊の質の高い建設を後押しし、中央アジアや南アジア地域にさらなる発展の機会を提供することになるとの見方を示した。

　「中国網日本語版（チャイナネット）」2023年5月20日