仏大統領、日本でのNATO連絡事務所の開設に反対か

　「21世紀の世界秩序」の構築に加わると称したNATOだが、インド太平洋で初の前哨基地を設立する取り組みが難航しているようだ。英紙「フィナンシャル・タイムズ」によると、日本でのNATO連絡事務所の開設にマクロン仏大統領が反対しているというスクープが6日、日本社会で注目を浴びた。報道によると、マクロン氏は先週の会議で、「NATOは北大西洋の外まで拡大するべきではない。NATOの地理的範囲を拡大すれば大きな間違いになる」と述べた。中国国際問題研究院欧州研究所の崔洪建所長は「環球時報」に対して、「マクロン氏の発言の真偽に関わらず、米国と欧米の間、特にフランスと米国の間に存在する食い違いは公の秘密だ。仏政府が独立した外交を勇敢に行使し、米国主導のNATOの危険な拡大の流れを阻止することを願う」と述べた。

　NATO内部に詳しい関係者によると、フランスは「NATOと中国の関係を緊張化を招き得る」すべての事への支持を避けようとしている。報道によると、NATOはウクライナやモルドバなどの国で10以上の連絡事務所もしくは代表団を置いているが、フランスの反対によりインド太平洋に初の前哨基地を設置するというNATO内の「数カ月」に渉る議論が複雑化している。日本で連絡事務所を開設するためにはNATOの最高の意思決定機関である北大西洋理事会の全会一致の合意が必要だが、フランスがこれを阻止できるためだ。

　「中国網日本語版（チャイナネット）」2023年6月7日