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japanese.china.org.cn |17. 07. 2023 |
英国がCPTPPに加盟 中国も続くか?
環太平洋パートナーシップに関する包括的及び先進的な協定(CPTPP)加盟国閣僚級会合が15、16日、ニュージーランドのオークランドで開催された。ケミ・ベイデノック英ビジネス・貿易大臣が16日にオークランドで正式にCPTPPに署名したことで、中国を含むその他の国・地域の加盟申請が今後の注目の焦点になった。16日に「環球時報」の取材に応じた専門家は、中国の加盟申請は中国、CPTPP、環太平洋貿易のすべてにとってメリットになるとの見方を示した。
ロイター通信の16日の報道によると、中国大陸部と台湾地区の他にも、ウクライナ、コスタリカ、ウルグアイ、エクアドルも加盟を申請している。最終的にどの国・地区が、いつ加盟するかについては、CPTPP加盟国が全体で決定する。加盟国はある共同声明の中で、「各加盟国は情報収集中で、同協定に加盟する意向を持つ経済体がCPTPPの高基準を満たすかを調べている。同時にその貿易の約束に関する経験についても考慮することになる」とした。今回の会合を主宰したニュージーランドのダミエン・オコナー貿易・輸出振興大臣は会見で、新たな加盟の決定に関しては日程表がなく、16日にも申請について検討されなかったと表明した。ロイター通信によると、受理された順序に基づき申請を処理するならば、中国の順番は次になる。
中国の加盟については、CPTPP内部で歓迎する声が上がっている。「朝日新聞」によると、マレーシアのザフルル・アジズ投資貿易産業大臣は5月に訪日した際に、「マレーシアは中国のCPTPP加盟を歓迎する。中国はマレーシアにとって最大の貿易パートナーであり、中国との経済パートナーシップを掘り下げることで人々に利益をもたらすことができる」と表明した。オコナー氏は昨年4月にボアオ・アジアフォーラム2022年年次総会に出席した際に、中国のCPTPP加盟申請を高く評価すると表明した。
中国国際問題研究院の劉卿副院長は16日、「環球時報」に対して、「まず、中国のCPTPP加盟申請は、東アジア自由貿易区の環太平洋自由貿易区というより大きな目標の達成にさらに近づける。中国が加盟すれば、環太平洋の貿易の架け橋がつながることを意味する。次に、CPTPPは世界が認める高基準の協定であり、その加盟国に対してデジタル経済、環境基準、労働者基準などのより厳しい条件を設けている。中国が加盟しようとするならば、これは中国に高基準化を促すことになる。中国はこの高基準により世界との一致を目指す。最後に、中国は経済規模が大きく、その加盟はその他の国のCPTPP加盟をけん引する。また一部の国が喧伝する脱リスク、米国が推進する脱グローバル化の経済について、中国がCPTPPに加盟すればそれに対する力強い反撃となる」と述べた。
北京大学経済学院の曹和平教授は16日、「環球時報」に対して、「トランプ氏が米国の環太平洋パートナーシップ(TPP)協定からの脱退をけん引した際に、米国が貿易グローバル化という道で脱グローバル化に走り、鎖国に向かっていることが分かった。バイデン氏は就任後、中国に対する追加関税を撤廃しなかったばかりか、トランプ氏の貿易政策を継承し、さらにはエスカレートさせている。米国が貿易の脱グローバル化を仕掛けてから現在まで、主要大国がリーダーシップを発揮しない状況下、中国は国際貿易の旗印を担い、これを守った。他国と団結し、国際貿易のより良好な方向への発展を促した。中国の積極的なCPTPPへの加盟申請は、自国にとっても世界にとっても有利だ」と述べた。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2023年7月17日