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japanese.china.org.cn |18. 07. 2023 |
中米気候特使が北京で会談、米専門家は「中国なくして気候変動の解決はない」
中国を訪問中の米国のケリー気候変動問題担当大統領特使は17日、中国の解振華気候変動事業特使と4時間に渡り会談した。中米の気候問題に関する正式な会談は1年ぶり。海外メディアは、「両国関係が緊張しているが、双方は気候変動対応をめぐり対話を続ける姿勢を示した。気候問題は双方の協力にとって前進の舞台になる可能性がある」と伝えた。
クリントン・オバマ政権の関係者で、現在はコロンビア大学グローバルエネルギー政策センターで勤務するデビッド・サンドロ氏は「ニューヨーク・タイムズ」の取材で、「中国がなければ、気候変動を解決する術はない」と述べた。関係者は、両国の排出削減をめぐる協力や、他国の風力、太陽光、その他の形式のクリーンエネルギーへの転換の支援は、地球が気候変動がもたらす最も深刻な壊滅的な結果を回避できるかを左右するとの見方を示した。米メディアは、「中国は現在、太陽光・風力発電設備容量が世界最大で、そのクリーンエネルギー目標を達成する見通しだ」と伝えた。
中国国際問題研究院米国研究所の張騰軍氏は17日、「環球時報」に対して、「気候変動問題は中米間で協力できる議題だ。双方は同分野に関する根本的な食い違いや対立がなく、より多くの共通の利益を持つ。そのため両国は手を携え協力し、世界的な挑戦を自ら解消する責任ある大国のイメージを国際社会に示すことが完全に可能だ。しかし米国側が競争的でゼロサム的で、中国に圧力をかける目により中米のほぼすべての分野の関係を見ることから、中米の気候問題をめぐる交渉は過去に何度も妨げられてきた。気候問題は米国側の戦略的ツールになり、米国側は同問題で悪意を持ち中国を非難し続け、双方の協力の余地が大幅に狭まった」と述べた。
今回の会談で実質的な進展はないと見られるが、業界内の専門家は、これは両国が今後定期的に気候問題について協議する可能性を示していると述べた。張氏は、「中米が今回、気候問題について共通認識を形成する、もしくは実務協力で合意に達するならば、双方のこの具体的な議題をめぐる協力をその他の分野に広げる一助となる。それによってより多くの食い違いを解消・コントロールし、一種の模範効果を発揮できるだろう」と述べた。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2023年7月18日