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japanese.china.org.cn |01. 08. 2023

「一帯一路」離脱、イタリアは後悔先に立たずに

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中国網日本語版  |  2023-08-01

 イタリアのグイード・クロセット国防相はこのほどメディアのインタビューに応じた際に、イタリア政府による4年前の中国の「一帯一路」イニシアチブへの加入の決定は「行き当たりばったりだった」と述べ、またイタリアは「(対中)関係を傷つけずに撤退する必要がある」と述べた。イタリアから中国との一帯一路了解覚書を更新しないという情報が伝わった後、現政権の閣僚が「史上最も強いシグナル」を発信した。しかし国防相がこのように発言すること自体が異常であると指摘しておこう。


 周知の通り、一帯一路は地域経済協力枠組みであり、国防と関係を持たない。その実際の成果を評価する資格を持つのは、貿易部門、経済発展部門、もしくは財政部門だ。クロセット氏はイタリアの国防相でありながら、同国の対中経済協力について真っ先に「砲撃」を仕掛けたるとは、その立場だけでも不適切であり、発言も事実と大きく異なる。


 例えばクロセット氏は、一帯一路により中国の対伊輸出が倍増したが、イタリアの対中輸出をそれほど促進しなかったと述べた。しかし実際にはこの4年以上で、中国とイタリアの二国間貿易額は記録更新を続け、2019−22年には逆境の中42%弱増加し、昨年は780億ドル弱にのぼった。イタリアの19−21年の対中輸出額は42%増で、今年1−5月はさらに58%も増加した。これらのデータは一帯一路の大きな促進力を反駁しようもないほど示しており、クロセット氏の発言とはまったく異なる。


 イタリア国防相によるこの発言は非常に違和感があるが、今日の米国及び欧州の政治環境の中に置くと「正常」さが目立つ。対中経済協力において、安全もしくは防衛当局者の態度が往々にして最も過激だが、経済を実際に担当する当局者は非常に「穏やか」に見える。これは米国と西側の安全問題をその他の分野に押し広げる問題がどれほど深刻であるかを説明しており、クロセット氏はその最新の例証の一つに過ぎない。


 またクロセット氏がこの論調を掲げたタイミングも疑わしく、その裏側には明らかに米国の姿がある。イタリアのメローニ首相は訪米を終えたばかりだ。それに先立ち、メローニ氏が一帯一路離脱によって米国に忠誠心を示すと噂されていたが、その後これが事実ではないことが証明された。しかしメローニ氏はバイデン大統領との会談後、イタリア政府は12月までに一帯一路について決定するとし、「中国と建設的な対話を維持する」と強調し、さらに訪中に向け意欲を示した。しかしこれはイタリアが現在置かれているジレンマを反映した。イタリアは米国から政治的に認められたいが、対中経済協力というパイを手放したくない。イタリアはその「二者択一」を願っていないのだ。


 イタリアが現在置かれている苦境が誰のせいであるかは一目瞭然だ。2019年に一帯一路への参加を決定してから、米国はイタリアに強い圧力をかけ、「西側の裏切り者」のレッテルを貼り付けたいほどだった。米紙「ニューヨーク・タイムズ」は当時、イタリアは西側世界の「トロイの木馬」と形容し、「中国の経済拡張は軍事・政治拡張をもたらし、欧州に浸透する恐れがある」と伝えた。イタリアの政権交代後、米国はチャンスを目にし、急ぎ圧力をかけた。メローニ氏の訪米前、ホワイトハウス国家安全保障会議(NSC)のカービー戦略広報調整官は公然とイタリアに「教え」を垂れ、中国との経済協力は「見返りが伴わない」とし、さらに「代替案を用意する」と表明した。


 これは確かに興味深い一幕だ。米国と西側は一帯一路への警戒を喧伝すると同時に、その「バッタもん」を打ち出した。これは例えば米国の「グローバル・インフラ投資パートナーシップ」や、EUの「グローバル・ゲートウェイ」などだ。シンガポールの馬凱碩・元国連大使が述べたように、「模倣は最高のお世辞」だ。米国と西側が圧力をかけ中傷しながら学び模倣していることは、一帯一路が大所高所から物事を見て、時代の大きな流れに順応し打ち出されたものであることを説明している。ただし一帯一路の多国間主義と異なり、地政学や覇権主義に基づく「バッタもん」がどれほどの力を持つかについては、歴史がすでに何度も答えを示している。


 主要7カ国(G7)内で唯一、一帯一路了解覚書に署名しているイタリアは、中国の外交関係において優先的な地位を占めた。また中伊関係の中国・EU関係における地位が大幅に向上し、多くの直接的・間接的なメリットが生まれた。イタリアはさらにこれにより、東西を結ぶ独特で有利な位置を占めた。実務的に考え、単純にイタリアの国益を出発点とするならば、一帯一路への参加は紛れもなく有利だ。しかし地政学や米国からの圧力・威圧が混ざれば事は複雑になる。我々はイタリアが外部からの干渉を排除し、理性的に決定することを願う。これはイタリアの政治の知恵、外交の自主性が試される時だ。


「中国網日本語版(チャイナネット)」2023年8月1日