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japanese.china.org.cn |25. 09. 2023

米国の対中「半導体戦争」が必ず失敗する理由は?=露メディア

タグ: 半導体 科学技術 次世帯 技術 一極化 
中国網日本語版  |  2023-09-25

 米国は、敵国(中国であってもロシアであっても)の高性能半導体の獲得を阻止すれば、一連の抑圧措置を講じその軍事と科学技術の進歩、さらには経済発展を妨げられると考えているようだ。技術の独占による覇権の維持という米国の試みはすでに、新冷戦の焦点になっている。しかし時間の経過に伴い、米国が敵国を対象にどれほど規制を行おうとも、それが奏効しないことがますます顕著になっている。米紙「ザ・ヒル」が、「中国は国産半導体を開発し米国の輸出ルールを回避する。これは民主・共和党の長年の取り組みを弱めた」と指摘した通りだ。中国は半導体への投資拡大を続け、次世代技術に邁進している。ロシアのRT(電子版)が伝えた。

 米国の措置が目標を達成できないのはなぜか。まず、米国の制裁の態度は多極化の時代ではなく一極化の時代に形成されたものだ。米国の外交政策にとって制裁は「即効性のある治療法」に、すべての病を治すという怠惰な解決策になった。過去の一極化の時代における米国の政治家は、実力の大きな格差のため、制裁により小国を麻痺させ、貧困と壊滅に至らしめることができると知っていた。彼らがほしいままに振る舞ったのは、財政的にも科学技術的にもこれらの国を孤立させることが容易だったからだ。

 米国の制裁は「一極化」の産物であるため、この時代に激増したのは驚くべきことではない。ところが世界構造の変化に伴い多極化し、権力がより分散されるようになった。米国が敵国を孤立させる難易度が全面的に上がり、相手国の選択肢も以前より増えた。

 米国は錯覚により、真剣な競争ではなく、技術封鎖を拡大すれば敵国を弱められるという戦略を実行している。これは同じく一極化の自己満足によるものだ。つまり敵国にはイノベーション力がなく、(米中の)技術のデカップリングが加速すれば米国は強みとリードを維持し、敵国を落伍させることができると考えている。言い換えるならば、米国は自国の力により半導体の研究開発に成功できる国はないと考えている。

 ところが半導体が地政学的競争の強力な資産、国家安全の中核として格上げされたことを考えると、すべての資金・資源・専門技術を持つ中国が失敗するとはおめでたい発想だ。米国の行為はその独占の地位を維持できず、むしろ世界の半導体サプライチェーンを公然と武器として利用し、他国に独自の戦略を講じるよう迫った。つまり米国は時代の流れに対抗し、時間を巻き戻し自国にとってより有利な世界に戻そうと試みているが、これは不可能だということだ。

「中国網日本語版(チャイナネット)」2023年9月25日