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japanese.china.org.cn |08. 10. 2023

米国の「インド太平洋戦略」、地域の平和と安定を脅かす

タグ: インド太平洋 デカップリング 覇権
中国網日本語版  |  2023-10-08

 「インド太平洋の安全を促進」「インド太平洋の繁栄を促進」「インド太平洋経済枠組み(IPEF)の運用を推進」――米国は近年アジア太平洋でいわゆる「インド太平洋戦略」を持続的にアピールし、地域諸国を誘い込み、中国抑制を主な目的とする同盟国体制を構築しようとしている。この戦略は実質的に、分裂を引き起こし対抗を煽り平和を破壊する戦略だ。

 インド太平洋戦略の枠組み内で、米国はアジア太平洋の既存の政治・経済・安全協力を放棄し、ASEANを中心とする地域協力枠組みを弱体化し、米国主導の覇権体制を寄せ集めで構築しようとしている。地域協力事業をかき乱し、引き裂き、アジア太平洋の平和と安定の現状を変え、アジア太平洋諸国の仲睦まじい隣人の交流を破壊しようとしている。

 「ファイブ・アイズ」を強化し、「クアッド」をアピールし、寄せ集めで「AUKUS」を作る。米日韓及び米日比の3カ国協力のメカニズム化を促し、イデオロギーで陣営を分け、対抗を引き起こす。米国は「自由で開かれたインド太平洋」を構築すると称しているが、実際には地域諸国に立場表明を迫り、さまざまな閉鎖的で排他的な小グループを作っている。地域安全を守ると称しながら、実際にはアジア太平洋で大国の対立や、陣営の対抗を引き起こそうとしている。地域の繁栄を促進すると称しながら、実際には「デカップリング」「チェーン寸断」に力を入れ、アジア太平洋の経済・貿易協力の大局と一体化の歩みを破壊している。「中国の周辺戦略環境を構築」と称しているが、これは「群狼」戦術で中国を包囲し、自身の覇権を守ろうとする米国の真の目的を露呈している。

 司馬昭の野心は通りすがりの者ですら知っている。米国のさまざまな覇権行為は世界、特にアジア太平洋諸国から広く警戒・懸念されている。マレーシア国際イスラム大学の政治学者の李佩敏氏は、「いかに取り繕うとも、この戦略は実際には米国の目的に奉仕するものだ」と指摘した。フィリピンBRICS政策研究会の研究員のAnna Malindog-Uy氏は、「米国は常にアジア太平洋で分裂と対抗を引き起こそうとしている。これは地域の混乱と不安定を招き、不確実性を高めるばかりだ」と述べた。タイ紙「バンコック・ポスト」は、米国が求めるのは「自分が勝ち相手が負ける」だが、中国が強調するのは「ウィンウィン」の協力モデルだと伝えた。

 アジア太平洋は地政学的な駆け引きの場ではなく、平和的発展の重要な舞台であるべきだ。アジア太平洋の協力は一国の覇権や私利に奉仕するものではなく、地域諸国の共通の利益に合うべきだ。アジア太平洋の規則と秩序はある国が一方的に命令をするのではなく、地域諸国が共に決定するしかない。

 「アジア太平洋」という言葉を意図的に避け、従来なかった「インド太平洋」という概念をでっちあげ、「小グループ」を抱き込み分裂と対抗を引き起こし、安全の懸念をアピールする。21世紀の5分の1が過ぎたが、米国はまだ20世紀の冷戦思考を持ち続け、覇権のロジックに基づく手段を踏襲している。この歴史の流れに逆行するやり方は、地域諸国の人々の普遍的な願いに背き、失敗に終わると決まっている。

 「中国網日本語版(チャイナネット)」2023年10月8日