2006年版「世界子ども白書」の中国報告会が16日に北京で開かれ、国連児童基金(ユニセフ)中国事務所のヴーマル代表が「疎外され、無視された子どもたち」をテーマにスピーチした。
ブーマル代表は「全世界には1億4千万人の孤児がおり、数百万人の子どもたちが虐待されている」と述べ、その主な原因が一部の国々における社会発展水準の低さ、深刻な貧困、武力衝突、疾病防止力の不足などにあると指摘した。
また、児童問題の解決における中国の政策を高く評価し、「中国はミレニアム開発目標の大部分を実現できるだろう」と表明。中国では「流動人口」(都市部の外来人口)の子供や身体障害児への配慮も強化されていることに触れた。一方で、こうした子供をめぐる問題を解決する上で、▽貧困地区の医療衛生水準の低さ▽中・西部などの遠隔地の農村で9年制義務教育の普及が遅れている――など、いくつかの困難があることも指摘した。
「人民網日本語版」2005年12月17日