遼寧省撫順市の全域で漢代(BC202〜AD16年)ののろし台が60基以上発見された。東西約150`に渡って点在するのろし台は、武帝(BC156からBC87)の時代に遼寧東部に築かれた長城防護施設の一部である。
撫順市は1998年より長城遺跡の調査に乗り出し、一年余りの間に漢代ののろし台40基以上を発見した。これらの発見が、遼寧東部にあった長城がどの方向に伸びていたかを確定する上で、重要な根拠となることは間違いない。
1999年の春から、遼寧省文物考古研究所が組織した大型考察チームが撫順市を流れる渾河、蘇子河沿岸で調査を開始し、40基余ののろし台を発見した。1980年代に見つかった20基余と合わせ、一帯には合計60基余ののろし台があったことが分かった。
これらののろし台はいずれも現地の土や石で築かれており、小さな丘のような形をしている。現在は高さ2〜3b、底部の直径は5〜8b。一部ののろし台の近くからは石壁の基礎が見つかり、これは当時のろし台を守っていた兵士の住居跡と考えられている。
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