雲南省禄豊県で大型恐竜の化石群発見
(2000年1月19日)


    雲南省考古所と禄豊県恐竜博物館は1997年10月から99年末にかけ、禄豊県川街郷老長せい村で発掘調査を進め、少なくとも8体の恐竜の化石を発見した。これにより、この地が名実ともに「古代脊椎動物研究の天国」であることがあらためて証明された。

    95年7月のある朝、老長?村に住む農民、羅家友さんが自分の畑を鋤で耕していた時、ジャガイモほどの大きさの石を発見した。自分の畑の下に世界でも最大の恐竜化石の山が眠っていたことを彼が知るのは、後のことである。彼の鋤が宝の山が詰まった洞窟の門を開けたのだった。

    知らせを受けた研究スタッフが現場に急行し、羅さんの見つけた石が恐竜の化石であることを確認。さらに調査を進めた結果、周囲には大量の化石が埋まっていることが分かった。

    化石の発見場所は昆明と楚雄を結ぶ道路の北約300bの位置にある。政府の関係部門の許可の下、1年半にわたる準備を経て、97年2月から雲南省考古所と禄豊県恐竜博物館による第1期の本格調査が始まった。この調査で、地下8.2bの中生代ジュラ紀の地層から四体の恐竜化石が見つかった。

    これ以前にも、禄豊県では120体あまり、25属34種の恐竜の化石が見つかっていおり、専門家はジュラ紀の末期、今からおよそ1億6000万年前のものと見ている。

    現在、禄豊県政府は川街郷の化石発見地の計画的な保護・開発を進めている。上海自然博物館も上部機関の支持を得て、この遺跡の研究・保護に力を入れている。発見地の近くに科学研究基地、科学普及教育館のほか、自然を学ぶことを目的とした観光施設などの建設も予定されている。