このほど発表された「北京交通発展綱要」は、2010年のマイカー総数を約380万台、一世帯当たりの平均所有台数を0.53台と予測している。2020年には、500万台を突破し、一世帯当たり0.8台以上となり、「一家に1台」が実現するとみている…
北京市民のマイカー所有率はこの2年間、増加の一途をたどっている。北京中心部のマイカー所有率は1993年の56万4千台から、最近では235万台となっている。
このほど発表された「北京交通発展綱要」は、2010年のマイカー総数を約380万台、一世帯当たりの平均所有台数を0.53台と予測している。2020年には、500万台を突破し、一世帯当たり0.8台以上となり、「一家に1台」が実現するとみている。
交通分野の専門家の説明によると、北京の現在の自動車保有台数は、ニューヨークやロンドンなど世界的な大都市の水準には届かないものの、北京の自動車利用率はこれら欧米の大都市を上回るという。このことも北京の交通渋滞の主な原因の1つとなっている。
自動車の流れをスムーズにする道路網を建設して、北京で深刻化する交通渋滞を適切に解決するために、同綱要は次のような一連の対策を打ち出している。
(1)従来通り、公共交通の優先的建設を進める。市民の公共交通の利用や乗り換えをより便利にするため、2010年には北京市街地では徒歩8分以内でバスの停留所または地下鉄駅にアクセスできるよう、整備を進める。乗り換えのための移動距離は300メートル以内を目指す。
(2)都市鉄道の旅客運輸量増加を目指す。2003年の1日当たり平均のべ130万人から、2010年にはのべ400万~500万人に増加させ、公共交通システム全体に占める旅客運輸総量を現在の10%から25%に引き上げる。
(3)大型駐車場13カ所を建設する。北京中心部周辺の主な自動車道路に、自動車から公共交通に乗り換えるための駐車場を建設する。2010年までに、都市鉄道と連結する大容量の快速公共交通網に合わせて、第五環状路の周辺地区に大型駐車場13カ所を建設し、マイカー所有者の乗り換えの利便化を図る。
(4)南北方向の道路6本を新規建設する。
「人民網日本語版」2005年6月13日