シンガポールの研究者によると、人は年をとるほど他人に気前が良くなるという。これは彼らの人生への注目点が異なるため、もしくは体内のホルモンの変化と関係しているというのだ。

シンガポール国立大学の研究者は39人の被験者を、年齢によって2組に分けた。一方の平均年齢は70歳、もう一方は23歳。研究者はまず被験者に周囲の人との親しみの度合いを評価させ、それから彼らにどれほどの現金をあげたいかを考えさせた。その結果、2組は家族や友人への気前の良さは同じだったが、高齢グループの方が会ったこともない人への寄付に積極的で、見返りが得られなくても良いとした。

研究者は専門誌に掲載した記事の中で、高齢者の方が気前が良いのは、この年齢になると注目点が単なる個人の興味から、個人の社会への意義に変わるからだとした。「他者を助けるチャンスを高齢者に与えることは社会にとって有益であり、彼らの健康そのものにもメリットがある」

研究者はさらに先の研究で、人はオキシトシンホルモンを摂取すると人助けの意欲が強くなることを明らかにした。そのため高齢者が気前が良いのは、体内のホルモンの変化と関係している可能性があるという。

「中国網日本語版(チャイナネット)」2017年6月17日


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