貴州省は観光産業の発展に向けて、山の古いとりで、伝統的な生活スタイル、自由と楽しみに満ちた民俗伝統の祝日といった民族文化をリソースとして活用している。貴州省は観光業の発展を農業の構造調整、貧困扶助、生態保護などと結びつけて、村落建設の計画や民俗文化の掘り起こし、農村観光開発を行い、これにより農家100万世帯の収入増加を実現した。
貴州省は条件を満たした地方、特に少数民族居住地区が、自然環境、民族文化、山地農業などのリソースを利用し、「貧困撲滅、遺産保護、発展促進」をテーマとして、さまざまな特色ある農村観光活動を展開することを支援する。2006年には農村観光発展プランを策定し、約8億元を投じて民族村落のインフラ建設と環境整備を行った。また関連部門は、農村の宿泊施設の等級評価など一連の業界基準を制定。現在では基準を満たす施設は210カ所に上り、ベッド数は省全体で約1万床に達した。
農村観光の発展に向けて、各地方では政府の指導と市場主体を原則とする、農村観光の投融資システムおよび運営メカニズムが構築された。たとえば平ハ県天竜鎮では、「屯堡文化」(明の時代から残されている文明と生活習慣など)をリソースとして、投資会社や旅行社による共同開発を実現した。また農民の希望を前提として、住居や庭などの施設を所在地、観光的価値に基づいて換算して株式化し、出資比率に応じて配当を受け取る仕組みを作り、現在では村民の80%以上が株主になっている。
06年の貴州省農村地域の観光客受け入れ人数はのべ1683万人、観光収入は前年比55.98%増加の33億5800万元に上った。今年上半期には、省内の農村観光の景観地区が3192カ所に達した。
*ハ:偏は「土」、旁は「覇」
「人民網日本語版」2007年8月7日