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japanese.china.org.cn | 29. 07. 2015

チベットのパン工房

タグ: チベット パン工房 牛糞パン

(图片故事)(8)“西西结合”:藏族面包师的一份情怀 

  

チベット自治区のラサに「阿可丁チベット式パン工房」という名の小さな店がある。創業者はシガツェ市ギャンツェ県出身のチベット族、バーサンツーレンさんと、その妻で漢族の満馨蔚さんの2人だ。店主は、黒青稞と呼ばれるチベットの麦でパンを作る。その原料はすべて彼の実家の農地で作られたものだ。バーサンツーレンさんによると、店名の「阿可丁」の由来は、妻の満馨蔚さんが優れたオルガン奏者だったため。オルガンの別名「アコーディオン」を音訳したものなのだ。

バレーダンサーだったバーサンツーレンさんは2006年、満馨蔚さんと知り合い、恋に落ちた。2007年、二人は甘いやり方でお互いの愛情を表現しようと考えた。つまりデザートやパン作りだ。「当初は利益を上げようなどと考えていませんでした。生活の楽しみにすぎなかった」とバーサンツーレンさんは言う。パン作りをする過程で、自民族をこよなく愛するバーサンツーレンさんはチベットの伝統食材を使いたいと考えるようになった。すなわち「黒青稞」である。そして故郷の黒青稞には一般のそれ以上に栄養があった。当時のチベットでは「パン」という言葉自体があまり知られていなかった。黒青稞の一般的な食べ方は比較的単純で、ツァンパ(チベット族の主食)にする程だった。食べるのもチベット族の民衆だけだった。夫婦はチベットと西洋の文化を結合しようと考えた。チベットの食材を西洋の調理法で作るのだ。こうしてチベット式黒青稞のパン工房が出来上がった。

「牛糞パン」が店の最も代表的なパンである。これは評判がすこぶる良い。バーサンツーレンさんによると、黒青稞で作ったパンは、何の装飾も加えなければ、色といい形といい、牛の糞にそっくりである。牛の糞はチベット農民にとって大切な燃料だ。暖を取ったり食事を作ったりできる。牛の糞はチベット独特の文化現象の1つになっており、民間故事や民俗活動などに数多く出てくる。だからこそバーサンツーレンさんは、牛の糞文化を西洋のパンの中に融合させたのだった。現在、「チベット式黒青稞のパン工房」はラサに4店舗まで広がった。地元の人や観光客の間で広く親しまれている。

バーサンツーレンさんは、黒青稞を使って様々な新しいパンを作って、もっと多くの人に食べてもらいたい。こうすれば多くの人にチベット文化を理解してもらえると思うと話す。

「中国網日本語版(チャイナネット)」2015年7月29日

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