サムイェー寺の全貌
言い伝えによると、十数年にわたる改築後、吐蕃の王ティソン・デツェンは、パドマサンバヴァが測定しシャーンタラクシタが設計した寺院をいち早く見たがった。その願いを叶えるため、パドマサンバヴァは神の力を使い、自分の手のひらに寺の幻影を映し出し、それを見たティソン・デツェンは「サムイェー」と驚きの声を上げた。
この寺は紀元762年に建造が始まったチベットで最初の座仏、法、僧が揃った寺院であり、「サムイェー寺」と名付けられた。「サムイェー」は「予想外」という意味である。
チベットで初めて剃髪した僧が出家した、山南地区にあるこのサムイェー寺には紀元8世紀の建立当初から朶堆節(チベット暦5月14日から5月18日)に「神の舞い」を踊る伝統がある。朶堆節の初日の早朝から毎日3000~4000人の人々が主殿の烏孜大殿の前に集まり、テントを囲み長方形に座り、僧侶たちが1000年以上の歴史を有する「神の舞い」を踊るのを待つ。
山南地区政治協商会議の克珠副主席は編集主幹を務めた書籍の中に、ヤールンツァンポー川の北岸にあるサムイェー寺の美しさを記し、寺の外観、内部の文物、歴史背景のどれも独特であり、チベットで最初にできたこの寺は「世界の屋根にある黄金の屋上」と言えるとした。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2015年9月8日