
湖北省襄陽市文物考古研究所が襄城区余家湖団地での文物調査で27カ所の六朝隋唐時代のレンガ墓を発見した。第一段階の整理で、銅、銀、鉄、陶、玉石などを含む70点の文物が発見され、1万点以上の紀年や絵の描かれたレンガも見つかった。中でも、東晋時代の紀年レンガ墓と南朝の絵付けレンガは極めて貴重なものである。
紹介によると、東晋時代の紀年レンガ墓は、長さ2.2メートル、幅0.66メートル、高さ0.55メートル。レンガ墓の側面には「泰(太)元廿一年韓墓」という銘文が書かれている。「泰元廿一年」は紀元396年、東晋の司馬曜武帝の時代の年号である。また、墓からは東晋時代の銅鏡、磁器、陶かん、陶の皿などの文物も出土した。
南朝の絵付けレンガ墓は、長さ7メートル、幅3メートル、高さ3メートルで、通路と墓室からなる。墓室の北には棺床がある。建築用のレンガの質はきめ細かく、叩くと金属のような音がする。また、レンガには龍、虎、朱雀、玄武、千秋万歳、供養人、女官、博山炉、蓮、草などの様々な絵が描かれている。これらの儒教、道教、仏教の思想が描かれたレンガは、当時の統治階級が儒教に基づき、道教の神の思想が流行し、仏教の社会を提唱していたことを示している。
考古スタッフによると、襄陽は南京以外で南朝の絵付けレンガ墓が最も集中する地域である。これは、当時の襄陽の歴史的地位を表し、東漢の末期から襄陽が全国的な中心都市だったことがわかる。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2015年11月17日












