長い期間をかけて発掘を行い、何代にもわたる考古学者の整理と編纂、改訂を経て、『襄汾陶寺――1978~1985年発掘報告』が12月12日に正式出版され、考古学会の注目を集めている。写真は陶寺遺跡の観測所。
12月12日、中国社会科学院考古研究所で「陶寺遺跡と陶寺文化検討会」が開催された。報告書の監修者で中国社会科学院考古研究所の研究員である高煒氏は、同報告は多くの考古学者が参加し、15のテーマを通じて陶寺遺跡の考古学資料に科学的な分析を加えたものだとした上で、中国の先史考古学と現代科学技術を融合させた学術モデルの代表的な成果だと述べた。写真は陶寺遺跡から出土した龍の器。
陶寺遺跡は山西省南部の臨汾市襄汾県市内から、北東7キロの場所にある陶寺鎮にある。遺跡の面積は300万平米以上。1978年から1985年にかけて、中国社会科学院考古所山西チームと山西原臨汾行署文化局が共同で、陶寺遺跡の大規模発掘を行った。陶器、石器、礼楽器、装飾品など多くの精美な文物が発掘され、陶寺遺跡の神秘的なベールがはがされた。赤銅で作られた鈴、文字のような記号の発見は、国内外で大きな話題となった。そして中華文明の起源や礼式研究のための貴重で重要な材料を提供した。写真は陶寺遺跡で出土した、玉で作られたまさかり。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2015年12月16日