福建省の西部と南部の高くて険しい山の中に点在する福建土楼。独特な風格と長い歴史から、世界的に名高い建築である。形状には丸いもの、四角いもの、楕円形、弧の形など様々ある。福建土楼は宋元時代に生まれ、明代の早期と中期に発展。明末から清代、民国時代で成熟期を迎え現在に至る。世界で唯一無二の、山地に作られた大型版築民居建築である。福建土楼は山を利用して作られた、合理的な配置となっており、また中国伝統建築に見られる風水の理念が取り入れられている。家族が集居する際の生活や防御の需要に応えていると同時に、山間の狭い平地や、地元の土や木材、玉石などの建築材料を巧妙に使われている。独自の体系を持ち、節約、堅固、強い防御性などの特徴を持つ。そしてとても美しい建築となっている。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2015年12月17日