雲南省には独特なコーヒーがある。これは少女が口で剥いて焙煎した豆で、独特の口当たりで地元で「初キスコーヒー」と言われている。豆が赤い時はさくらんぼのようで、若い男女が豆を摘み、口を使って皮を剥き、精選した豆を焙煎し、さらに石で細かく挽いて客に振舞う。
このコーヒーにはもう1つの美しい物語がある。大理市朱谷拉村で、少女が思いを寄せる男性が戦争で傷つき、彼女は山から赤い果実を採ってきた。道具がないため仕方なく口を使って皮を剥き、香り豊かなコーヒーを男性に飲ませた。すると、不思議なことに男性の傷はすぐに癒えた。これが「初キスコーヒー」の由来であり、今でも雲南省の多くの豆生産地にこの伝統が残っている。
雲南省のコーヒー栽培の歴史は長い。1892年、フランス人宣教師の田徳能氏は大理市賓川県朱谷拉村で宣教活動を行い、ここに最初のコーヒー豆を植えた。現在、朱谷拉村には13ムーにわたり古いコーヒーの木があり、うち24株が樹齢100年以上のものである。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2016年11月21日