北京市と河南省の幼稚園で、園児が殺傷される事件が相次いで発生した。これを受け、教育部は各幼稚園向けに緊急通知を出し、園児の生命の保護と健康の増進を最重要任務と位置付け、制度の厳格化、管理と安全策の強化、園児の健全な成長と生命の安全確保に力を入れるよう指示している。
8月4日、北京大学第1医院幼稚園の守衛室のアルバイト職員が、園児15人と教師3人を包丁で切りつけ、園児1人が死亡したほか、園児2人と教師1人が重傷を負った。
同月10日、河南省済源市克井鎮后溝河村の村民が開園した無認可幼稚園で、建物が倒壊する事故が起こり、これまでに園児2人が死亡し、28人の園児が入院して観察治療を受けている。
今回の通知では、各省・自治区・直轄市・兵団に対して、近く幼稚園の安全策に関する大規模な調査を実施するよう求めている。各クラス、各形態の幼稚園の周辺環境、建物や室内外の活動場所、施設や設備、食堂、飲食施設などの衛生状態、遊具・教育玩具、消防設備、送迎車輌、アルバイト職員も含む教職員の資格の有無と心身の健康状態などについて定期的な調査を行って、問題の芽を適時につみ取るよう求めている。調査後に問題が出た場合は、当該機関と責任者の責任を追及し、厳しく処分する。
「人民網日本語版」2004年8月19日