定年の引き上げに関する議論の高まりを受け、労働社会保障部の担当者はこのほど、「現在、定年の引き上げは考えていない」と明言した。
中国では現在、法定の退職年齢は、男性職員が満60歳、女性管理職が満55歳、女性一般労働者が満50歳となっている。採鉱現場、高所、高温など劣悪な環境下での作業や、健康に影響のある作業に従事する職員の退職年齢は、男性が満55歳、女性が満45歳。
こうした規定は雇用や社会保障などの実情を十分に考慮して定められている。規定の実行状況をみると、ここ数年は男女ともに定年前に繰り上げ退職したり、退職者待遇を受けたりするケースがある。このため、現時点では現行規定を実行することが先決となる。養老保険(年金)基金の不足の問題については、国の財政補助や保険金徴収範囲の拡大などで対処する方針だ。
「人民網日本語版」2004年9月22日