中国では相対的に降水量の多い広東省・広西チワン族自治区、海南省など中国南部が、54年来の大干ばつに見舞われている。
これら地域では9月ごろから干ばつが始まり、華南地方の大部分が影響を受けている。中国気象局の最新の観測データによると、干ばつの地域はすでに長江中・下流域に達している。中でも広西チワン族自治区、広東省、湖南省、江蘇省の一部は深刻な状況だ。
干ばつにより、中国南部の各地では深刻な被害が出ている。干ばつ・洪水対策部門である国家防ジン抗旱総指揮部が発表した8日現在の統計によると、中国南部で干ばつの被害を受けた耕地は5330万畝(約355万ヘクタール)に達し、飲み水の確保が困難な人口は710万人、家畜は399万頭に上る。広西・広東・海南の3地区では、水不足が深刻な都市で給水時間・給水量の制限措置を取っている。農産物への被害も必至の状況だ。
中国気象局国家気候センターによると、干ばつの原因は世界的な異常気象であるエルニーニョ現象とみる。また、今冬は暖冬となり、華南地方では干ばつの起きやすい状況が続く恐れがあるとしている。
「人民網日本語版」2004年11月15日