中国の国民経済の発展と伴い、中国の原油輸入が大幅に増え、今年の1―9月間には累計9031.4万㌧の原油を輸入し、昨年同期比34.4%増となった。今年通年の原油輸入は1億㌧を超え、消費総量の約40%を占めることが予測されている。
関係筋によると、エネルギー問題は中国にとっては重要な戦略問題となっている。石油の輸入が消費総量の40%に接近している今日、中国のエネルギー政策は二つの選択に直面している。一、国外からのエネルギー輸入ルートの拡大。しかし、実際の操作が難しく、エネルギー輸入ルートが他国の脅威にさらされる可能性もある。もう一つの選択は「エネルギーの消耗は多いが、相対的な工業産出が少ない」という状況を徹底的に転換させること。いうまでもなく、中国のエネルギー戦略にとって根本的な進路は一つしかない。つまり、経済発展の中で、「新しいパターンの工業化」の持続可能な発展を選択しなければならないということだ。
統計データによると、今年の1―9月間、中国の原油の生産高は1.3億㌧に達し、昨年同期比3%増となった。石油加工量は昨年同期比15.4%増。ガソリン生産高は昨年同期比11.6%増。ディーゼル油生産高は昨年同期比20.3%増。
消費需要が増えているので、今年の1―9月間の中国の石油・化学工業の販売率は98.85%となった。そのうち、化学工業製品の生産・販売の状況は引き続き好転し、販売率は98.6%に達し、近年における最高のレベルとなった。コスト・アップおよび販売の活発化によって、主要の石油・化学工業製品の価格が絶えず引き上げられている。重点として注目されている153種の石油・化工製品のうち、価格の昨年同期比がアップした製品は今年は月ごとに73%以上を占めることになった。
高騰している石油価格について、中国石油・化学工業協会の潘徳潤副会長は次のように語っている。石油価格が大幅に高騰している状況は消費、投資および石油輸出の減少につながり、国民経済全体に影響を及ぼすものと見られている。石油の輸入価格の高騰で、外貨支出が増え、毎年、中国は石油輸入のために30億㌦を使うことになり、これは対外貿易の赤字の主因の一つともなっている。
石油価格の高騰は石油製品のコストを引き上げるとともに、石油製品の競争力が下落しつつある。原油は石油化学工業の基礎と見なされているので、原油価格の高騰は石油化工、化学工業製品の価格を引き上げている。統計データによると、国際石油価格が1バーレルあたり1ドルの値上げとなれば、石油および化学工業の業種は56億元のメリットを手にすることとなる。
関係筋によると、中国の経済発展の過程には、いくつかの鋭い矛盾が依然として存在しており、何度も現れることになるかもしれないから、来年も、エネルギー供給と交通のネックが経済の発展を制約する局面が続くだろうと見られている。
「チャイナネット」 2004/11/22