中国科学院(科学アカデミー)心理研究所はこのほど、研究プロジェクト「社会モデル転換期の社会環境による刺激と心理的健康に関する研究」の集計データを発表した。同研究は、最もプレッシャーを感じている年齢層は20~30歳と分析する。
2000年8月、研究チームは職業ごとに10あまりのグループに分け、46回に及ぶ座談会や個人面談を実施し、参加者からアンケートの回答1408部を回収した。回答者が記入したプレッシャーの件数は計8545項目。研究チームはこれらを社会環境、仕事、個人業績、経済収入、人間関係、社会のサポート、家庭、住居、子供、個人の生活――の10分野に分類した。
2001年、研究チームはこのうち10種類・89項目のプレッシャーの原因について、全国各地で調査を開始した。調査の4年間、会社員、医療・衛生関係者、教育関係者、農家、公務員など十数職種・7999人が調査に協力した。
一般的に、働く人のプレッシャーは年齢と共に増加する傾向がある。年齢が高くなると、職場や家庭で処理すべき問題が増え、責任もプレッシャーも増大する。
しかし、調査結果によると、プレッシャーを最も実感しているのは20~30歳で、「プレッシャー度」は71ポイントに達した。31~40歳は67ポイント、41~50歳は66ポイント、51~60歳は68ポイント。
研究者はこの原因について、「就職とともに激しい競争環境に入るほか、結婚やマイホーム購入、子供の養育と教育、人との付き合いなど多くのプレッシャーに直面する。さらに社会経験や適応能力の未熟さなどを考えれば、若年層が感じるプレッシャーの大きさも不思議ではない。これは社会モデルの転換期における新たな問題かもしれない」と話している。
「人民網日本語版」2004年12月23日