北京の現地紙「新京報」がこのほど行った調査で、経済的に困難な学生のうち34.8%が年に一度しか帰省しないことがわかった。また、「大学入学以来一度も帰省したことがない」と答えた学生は5.8%だった。
調査は1月4~8日、清華大学、北京大学、中国人民大学など北京の12大学で、経済的に困難な学生201人を対象に行われた。アンケートへの回答数は186件で、回答率は92.5%だった。
大学生の大部分は家庭からの仕送りで生活しているが、仕送り額の制限や不足などの理由により、学業のかたわら働いて収入を補う学生も少なくない。
調査によると、「アルバイトで生活費を補ったことがある」と答えた割合は37.3%だが、「アルバイトに時間を取られ、学業にマイナス影響が出た」との声も多い。「親戚や友人の金銭的援助を受けて勉強を続けた」との答えは26.1%、「政府の学資ローンなど資金援助制度を利用している」との答えは11.1%だった。
大学の長期休暇は慣例で、毎年夏と冬の2度。自宅までの距離が遠い学生は一般的に、年間2回帰省している。では経済的に困難な学生の場合はどうだろうか。調査によると、経済的に困難な学生の年間帰省回数は、2回が59.4%、1回は34.8%だった。注目すべきは、大学入学以来一度も帰省したことがない学生が5.8%いることだ。
経済的に困難な学生が春節(旧正月)にも帰省しないのはなぜだろう。調査では、66.5%が「経済状況に余裕がないため、北京に残って働いて来学期の生活費を稼ぐ」と述べている。また「自宅で新年を迎えたいが、帰省するための交通費が捻出できない」との答えは15.7%だった。
「人民網日本語版」2005年1月10日