西蔵(チベット)自治区統計局によると、2004年末の西蔵自治区の人口は前年比3万5100人増の273万6800人、出生率は1.74%、自然増加率は1.12%だった。
西蔵自治区は中国で最も人口の少ない省クラス行政区だ。総面積は120万平方キロ余りで中国全土の8分の1を占めるが、人口はわずか270万人ほどで、人口密度は1平方キロあたり3人未満。蔵(チベット)族を主体に、回族、モンパ族、ローバ族、ナシ族、ヌー族、トゥロン族など十数の少数民族が代々居住するほか、民族として認定されていないトン、シェルパもいる。モンパ族、ローバ族、ナシ族の民族郷も設置されている。
中央政府は西蔵自治区の女性や児童の健康事業を非常に重視しており、最近3年間だけで1億元規模に上る巨額の予算を、産婦人科、サービス施設、産児制限巡回サービス用車両などに投じた。自治区財政部門は毎年1千万元規模の予算を、農民と牧畜民への無料医療に充てている。
「西蔵自治区人口と計画生育(計画出産)委員会」の普布卓瑪主任は「国は西蔵自治区に対して特殊な産児制限政策を実施している。蔵族の幹部と都市部住民は、一定の期間を隔てれば2回の出産が可能だ。農業・牧畜地域の蔵族や少数民族には産児制限を適用せず、優生優育を提唱している」と話す。
統計によると、西蔵平和解放以後の半世紀余りで、西蔵自治区のチベット族人口は倍増し、1959年以前に43%だった嬰児死亡率は2004年には3.1%にまで減少、平均寿命は35.5歳から67歳にまで伸びた。
「人民網日本語版」2005年3月31日