胡錦濤国家主席は22日、インドネシアの首都ジャカルタで開かれたアジア・アフリカ会議(バンドン会議)首脳会議で「時代と共に進み、先人の歩みを継いで未来を開き、アジア・アフリカの新しいタイプの戦略パートナーシップを築こう」と題して演説した。
主な内容は次のとおり。
50年前のアジア・アフリカ会議は、アジア・アフリカ民族解放運動の一つの重要な一里塚で、国際関係史上の一つの偉大な初めての試みだった。会議が提唱した「団結、友好、協力」のバンドン精神は、この半世紀にわたって広範な発展途上国が民族の振興実現と人類の進歩推進のために怠ることのない奮闘を励ます大きな原動力となってきた。さらにアジア・アフリカ諸国の団結と向上を力強く推し進め、世界の平和と発展を促進してきた。
現在の世界を総合的に見ると、平和、発展、協力がすでに時代の潮流となった。しかし広範な発展途上国は経済社会の発展において多くの困難と矛盾に直面している。共通の責任と共通の任務が、われわれにバンドン精神の力強い発揚を求め、歴史的好機をとらえ、団結と協力を強化し、アジア・アフリカの新しいタイプの戦略パートナーシップの青写真を共に描くことを求めている。
長期にわたって安定し、内容が豊かで、時代と共に進むアジア・アフリカの新しいタイプの戦略パートナーシップの構築は、われわれが共に関心を抱く大きな課題である。
アジア・アフリカ諸国は政治において、相互尊重と相互支持の協力パートナーとなり、多国間主義を共に進め、国際関係の民主化を促進し、発展途上国の正当な権益を守らなければならない。
アジア・アフリカ国家は経済において、優れた部分を互いに補い合い、利益を分かち合って双方が得をする協力パートナーとなり、協力の道筋を広く切り開き、協力内容を豊かにし、政策協調を強め、経済グローバル化が均衡の取れ、普遍的に恵みがあり、共に得をする方向へ発展するよう推し進めなければならない。
アジア・アフリカ諸国は文化において、互いを参考にし合い、長所を取り入れ短所を補うパートナーになり、開放と包容の精神を提唱し、異なる文明との友好的な交流、平等な対話、発展と繁栄を推進しなければならない。
アジア・アフリカ諸国は安全保障において、平等と相互信頼、対話協力の協力パートナーとなり、新しい安全保障観を確立し、話し合いによって対立を解消し、協力によって安定を図り、世界平和を維持しなければならない。
発展はアジア・アフリカ諸国の最も差し迫った任務だ。アジアとアフリカの両大陸は世界の半分を占める地域であり、人口は世界の4分の3を占めている。アジア・アフリカの発展途上国の発展なくして、世界の発展はない。われわれは平等互恵に基づき、南北関係を積極的に促進、改善し、南北の対話と協力の推進に努めなければならない。
中国は確固不動として平和発展の道を歩む。世界平和維持と共同発展促進のプロセスにおいて、中国は一貫して広範な発展途上国と困難を共に切り抜け、心を合わせて協力する。中国は一貫してアジア・アフリカ諸国との共同発展実現に力を尽くす。
アジア・アフリカの団結と協力の強化、アジア・アフリカの平和と安定の維持、アジア・アフリカの発展と振興の促進は、崇高な事業であり、時代がわれわれに与えた歴史的使命である。われわれはバンドン精神を継承、発揚し、アジア・アフリカ協力の新しい一章を共に記し、各国人民と一緒に世界のさらにすばらしい明日を創造しよう。
「人民網日本語版」2005年4月23日