今年は中国人民抗日戦争と世界反ファシスト戦争の戦勝60周年にあたる。5月9日は欧州における反ファシスト戦争の戦勝記念日、9月3日は中国人民抗日戦争と世界反ファシスト戦争の戦勝記念日だ。
中国は第二次世界大戦における東の主戦場として、最も長い間戦われた場所であり、旧日本陸軍の3分の2を超える兵力への牽制・抗戦により、旧日本軍精鋭部隊の大部分を消耗させ、戦略の上で、欧州や太平洋、他のアジア地域における反ファシスト戦争を強力に支援した。中国人民抗日戦争は世界反ファシスト戦争の重要な構成部分であり、中国の人民は世界反ファシスト戦争の勝利に巨大な民族的犠牲を払い、重要な歴史的貢献を果たした。
世界反ファシスト戦争は人類史における偉大な正義の戦争であり、これにより全人類に残された歴史による啓発は極めて貴重だ。今日われわれがあの歴史を振り返るのは、経験を総括し、教訓を汲み取り、愛国主義を核とする民族精神、改革革新を核とする時代精神を力強く発揚し、わが国の改革開放と現代化を推進し、世界平和を守り、共同発展を促進し、人類の幸福な生活とすばらしい未来を共に創造するためである。
平和と正義を打ち負かすことはできない。歴史の長い流れの中、世界の平和を脅し、世界の安定を破壊する要素は避けようもなく存在するが、平和の追求と正義の熱望は、人類を永遠に進歩させる根本的な利益であり、共通の願いだ。平和を熱愛し、正義を追求し、一致団結した人民の前では、歴史を後退させるいかなる勢力も、最後には打ち負かされる。
歴史を鑑(かがみ)として、はじめて未来に向かうことができる。ファシズムの侵略戦争は、中国の人民を含む世界の多数の国々の人民に深刻な災難をもたらしただけでなく、侵略戦争を発動した国の人民にも大きな害を与えた。歴史を正しく認識し対処するには、侵略戦争への反省を行動に移し、被害国の人民の感情を傷つけることを決して繰り返さないことだ。過去を忘れず、将来の教訓とすることにより、はじめて国際社会の信用を得ることができる。
近代史において中国人民は屈辱や侮辱をいやというほど受け、平和と安定の尊さを深く知っており、長い奮闘により勝ち得た独立自主の権利をさらに尊ぶようになった。中国の人民は平和発展路線を堅持する。中国は世界平和の維持と共同発展の促進における確固たるパワーである。
「人民網日本語版」2005年5月9日