スイスの食品会社・ネスレが中国の国家基準を満たさない粉ミルクを販売していたことが3日に報じられ、各界から大きな反響を呼んでいる。これを受けてネスレは5日、声明を発表し、ヨウ素含有量が基準値を超えていたことに対し謝罪するとともに、今後は中国の国家基準をすべて守ると約束した。
3日の報道には、ある消費団体関係者の指摘として「国家基準はすべての企業が守るべき強制基準であり、ネスレはヨウ素含有量超過の事実を明らかにし、消費者が納得できる説明をするべき」との意見を掲載した。
ネスレは5日の声明の中で「基準値超過の問題で消費者や社会に迷惑をかけたと認識している」と表明。すでに関連部門に連絡して問題を報告し、関連部門の許可を受けて直ちに対応措置を取ったことを明らかにした。また「ヨウ素含有量の検査回数を増やすなど、類似問題の発生を防ぐとともに、全製品のヨウ素含有量が中国国家基準を満たすよう確保する」と説明。疑問を感じた消費者からの連絡を受け付けるとした。
今回の検査でヨウ素含有量の超過が判明したネスレの商品「金牌成長ダイ粉3+」は13.5トンに上る。主な出荷先は杭州市、上海市、広州市で、これら地区では現在、同製品の販売を一時停止。また、購入者への商品交換サービスを行う意向を示した。
(金牌成長ダイ粉3+のダイは「女」に「乃」)
「人民網日本語版」2005年6月7日