「鄭和西洋航海600周年記念展」が6日から天安門広場にある国家博物館で開かれている。鄭和の航海に関する展覧会としては規模、内容ともに最大。年内に「祖国を熱愛・善隣友好・科学と航海」をテーマに鄭和を記念するイベントが6件計画されているが、この記念展はその一環。
記念展示は10月7日まで開催。
鄭和は世界的な航海の先駆者の1人で、中国の「海上シルクロード」を切り開いた人物。展示された「南都繁会図巻」や「永楽青花果執壺」など貴重な文物を目にすると、鄭和が航海した当時の中国の海外貿易の状況が一目で把握できる。世界航海史上での壮挙を物語るのが、復元された「鄭和宝船」だ。長さ44丈4尺(約146.5メートル)。展示品のどれもが鄭和の偉業を如実に示している。中華民族の価値観と伝統的な美徳についても理解が深まり、中国の航海・造船技術が当時、高水準にあったことが分かる展覧会だ。
鄭和が率いる大船隊は30数カ国・地域を訪問した。とくに東南アジアの一部の国々には今でも鄭和にまつわる遺跡や文物が保存、収蔵されている。また鄭和という文明を伝達した使者を様々な形で記念する行事も開かれているが、これらは中国とアジア・アフリカ諸国との伝統的な友好関係を示すものだと言えるだろう。
「チャイナネット」2005年7月8日