甘粛省蔵医薬研究院附属医院の楊宏権院長は、「西蔵(チベット)医学は、インド仏教医学、中国伝統医学、アラビア医学が相互に混ざり合い、参考にし合う形で形成された、独特の医療体系だ」と語る。
西蔵医薬が市場に出回り、一層多くの患者に貢献するようになったのは、80年代以降に甘粛省、西蔵自治区、青海省、四川省などの大学や専門学校が西蔵医学の教育を行ってきた成果だ。これらの学校では、西蔵伝統仏教寺院の僧侶が教科書の執筆や授業を行い、西蔵医学に携わる多くの人材を育成している。またこれらの地域では、県・市級の西蔵医学病院が建設され、西蔵医学による医療サービスを受ける市民が増えている。
楊院長は「西蔵医学は、世界でも注目を集めつつある」と話す。現在、米国、日本、スイス、ドイツなど30カ国以上で西蔵医学の研究機関が設立されている。1983年以降、西蔵医学に関する国際会議は4回開かれている。
「人民網日本語版」2006年2月19日