10月24日の打ち上げ以来、すでに18日間にわたって宇宙を飛行中の月探査衛星「嫦娥(じょうが)一号」が8日から、プロジェクトのメンバーによって10日間にわたる「身体検査」を受けはじめた。中央電視台(CCTV、中央テレビ)が伝えた。
「身体検査」では、衛星本体の各機能と積載している探査機器をテストし、月周回飛行を行いながら各機能を正常に作動できるかをチェック、18日に正式に開始される科学探査に備える。
嫦娥一号は9日午後5時29分から、太陽と探査機、地上の観測ステーションのアンテナが一直線に並ぶという困難な状況を迎えている。衛星がこの位置にあると、太陽の発生する強い電磁波が、衛星からのデータをアンテナ受け取るのを邪魔するため、地球・衛星間の通信が中断してしまう。
北京宇宙飛行制御センター総室の李健主任によると、継続して衛星を追跡することが保証できないという条件下では、地球から必要な指令を早めに発信しておくことが有効だという。そうすれば、地上からの制御ができない間も衛星は前もって発した指令に従って正常に作動し、衛星の飛行の安全を保つことができる。
「人民網日本語版」2007年11月11日