輸出国である中国も、輸入国である米国も、その管理体制はまだグローバルな生産と貿易の発展のスピードに完全には追いついていないため、管理上の手落ちが生じている。まさにこの管理上の手落ちが、中国製輸出品の品質問題を浮かびあがらせ、また議論の焦点にさせているのだ。
管理上の手落ちには、客観的な原因がある。つまり、投入可能な管理資源が社会全体に不足していることだ。関連技術・設備には時間と資金の投入が必要だし、関係職員の養成となるとなお「1日にして成らず」だ。主観的な原因もある。つまり、管理業務に十分な資金・技術・設備・人員が社会全体にあっても、政策決定者が十分な投入に踏み切らないことだ。中国政府はすでに、大量の人員と物資を製品の品質管理に投入している。だが中国は発展途上国なので、西側先進諸国には見慣れた旧製品でも中国市場にとってはまだ新商品で、中国自体が多量の新製品への品質管理体制の構築という課題を抱えており、管理資源の不足が際立っている。中国側の管理上の手落ちの多くは、この客観的原因による。これと比べ、米国側の問題は、その多くが主観的な原因によるものだ。
「人民網日本語版」2007年8月22日