欧米企業と大きな格差がある現地化の度合い
日系企業の現地化の度合いが欧米企業よりかなり低い原因について、真家陽一副所長は次のように述べている。日系企業の対中投資の目的は欧米企業と異なっており、日系企業は中国で製品を生産することを考えているが、欧米企業は中国を消費市場と見なしている。現地化をよく実現してこそ、消費市場をよくとらえることができる。この面で欧米企業は上手にやっている。しかし、2000年以後、日系企業も逐次中国を消費市場として重視してきており、現地化の意識をだんだん強めている。
運営のうえでの問題
真家陽一副所長はまた最近の調査データを示し、中国における日系企業の運営上の問題を明らかにしている。
セールスの面で、68%の日系企業は「価格を引き下げるという顧客の要求」に悩んでいる。現在、中国における外資系企業の数の急増により、激しい競争が現れており、価格の低下は日系企業が直面する最大の困難となっている。
生産の面で、絶えず増え続ける調達コストは58%の企業にとっての最大の問題となった。また、52.5%の企業は品質管理が比較的に難しいと見ている。
財務、金融及び外貨の面で、日系企業は人民元の対ドル為替レートの変動に最も関心を払っており、中国の税率の改革にも懸念している。また、貿易制度や特許権の保護なども日系企業の注目の的となっている。
「チャイナネット」2007年9月6日