一機目の組立て総仕上げの段階に入った、完全に中国によって自主開発されたARJ21-700型ジェット機
特集:中国製品の品質と安全性
20日、上海飛行機製造工場で、中国航空工業第一グループ会社ARJ飛行機プロジェクト総指揮部は同飛行機のラインオフに向けての仕事に関する動員総会を行った。この大会で、ARJ21ジェット機の年末のラインオフ、そして2008年3月の初飛行、2009年9月の初ユーザーへの引渡しを確実にすることが強調された。
国内の航空路線はほとんど航行可能
専門家によると、ARJ21飛行機は初の完全な中国の自主的知的財産権を持つジェット機であり、プロジェクトが2000年にスタートして以来、ずっと国際航空業界の注目の的となってきた。同飛行機では、超臨界主翼などの先進技術を採用し、最大飛行距離は2200~3700キロ。中国西部高原地帯の気温の高い空港での離着陸や複雑な航路における運航にも適するため、中国の98%以上の国内航空路線に直航便サービスを提供できる。
中国のコミュータ航空市場へ大挙進出
中国第一航空工業グループ会社の市場マーケティングと国際協力部による向こう20年の中国の民間飛行機市場に関する予測によると、2026年末までに、中国の民間旅客機保有量は3731機に達し、うち大型ジェット旅客機は2810機、100座席以下のコミュータ旅客機は921機に達する。向こう20年間で、中国民間航空では、各式旅客機3365機が入れ替えられ、うち大型旅客機は2467機、コミュータ機は898機となる。
中国第一航空工業グループ会社は、中国航空市場の発展は国内コミュータ機メーカーにとって得がたいチャンスであると見ている。向こう20年における燃料油価格は高位で推移することが予想されるため、同社の飛行機は燃費の低さで、短距離航空路線における優位性が充分に発揮されると見られる。
ちなみに、現在米国のコミュータ機は3200機、ヨーロッパは2400機。一方で、中国国内のコミュータ機はわずか77機。
ARJ21一機あたりの値段は3050万ドル(約37億円)と推定されている。現在までのところ、すでに国内航空各社から71機の先行発注を受けており、年末には80機に達する見込みで、ラオスとの間でも2機の購入についての契約が調印されている。これは初の海外航空会社との契約である。
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「チャイナネット」2007年9月21日