農村金融改革が着実に進展
2002年開催の中国共産党第16回全国代表大会以降、農村信用社改革の深化を重点課題として、中国の農村金融改革・発展も重要な進展を得た。
国務院は2003年6月、江蘇など8省市での農村信用社改革試行スタートを決定、翌年8月に全国展開した。改革は、農村信用社の管理体制・財産権モデルおよび組織形態の分野で全面的に実施された。
農村信用社の財産権制度改革は現在、着実に進められており、新しい監督管理の骨組みはほぼ完成した。1994年以来の10年連続赤字を2005年には全面的に黒字転換させた。
中国銀行監督管理委員会(銀監会)は2006年末、農村地区における銀行業金融機関の市場進出条件を緩和する調整措置を発表、各種資本が農村で投資・創業し、村鎮銀行を設立し、融資業者と農村資金互助社(農村地域住民が自由意志で加入する新しいタイプの共済型金融機関)を設立するよう奨励した。現在までに、計21軒の新型農村金融機関が設立された。
農業銀行、農業発展銀行、農村信用社の農民貸出残高は2006年末時点で4兆5千億元、農民貸出残高は約1千億元に達し、7千数万戸の農家が利益を受けた。これは、全国の農民貸付総額の31.2%を占め、発展途上国ではかなり高いレベルとなっている。