貸付金増加率が鈍化
中国人民銀行(中央銀行)が10日発表した金融データによると、今年11月の金融情勢は落ち着きをみせ、貸付金の増加率が鈍化した。11月末時点の金融機関の人民元建て各種貸付金残高は26兆1200億元で、前年同期比17.03%増加し、増加率は前年末を1.93ポイント上回ったが、前月との比較では0.63ポイント低下し、下半期で初めて増加率が下降に転じた。業界関係者の分析によると、基準金利や預金準備率の度々の引き上げといった通貨政策が効果を現しつつあるためという。
通貨供給量の伸びも鈍化した。11月末時点の広義マネーサプライ(M2)は39兆9800億元で、前年同期比18.45%増加し、増加率は前年末を1.51ポイント上回り、前月を0.02ポイント下回った。狭義マネーサプライ(M1)は14兆8千億元で、前年同期比21.67%増加し、増加率は前年末を4.19ポイント上回り、前月を0.54ポイント下回った。
個人預金が半年ぶり増加
中国人民銀行(中央銀行)が10日発表したデータによると、今年11月末現在の金融機関の人民元建て各種預金の残高は38兆5500億元に上り、前年同月比15.30%増加した。増加率は前年末を1.52ポイント下回り、前月を0.36ポイント上回った。同月の個人預金増加額は2628億元で、前年同月を845億元上回った。個人預金が増加したのは半年ぶりで、個人の貯蓄への回帰傾向がうかがえる。
「人民網日本語版」2007年12月11日 |