このほど開催された中国人民銀行(中央銀行)通貨政策委員会の2008年第2四半期(4~6月)例会で、通貨政策の連続性と安定性を維持し、金融マクロ調整の予見性、発展性、柔軟性を強化することの必要性が指摘された。また調整のポイント、リズム、力点を掌握し、多様な通貨政策ツールを総合的に運用して、経済の安定的で急速な発展に向けた良好な通貨環境を創出することも打ち出された。同行が27日明らかにしたとして、新華社のウェブサイト「新華網」が伝えた。
会議では次のような見方が示された。国際経済のマイナス要因や国内で発生した深刻な自然災害が経済運営に一連の新たな不確定要因をもたらしたが、中国の経済発展の基本的側面は変わっていない。今後は科学的発展観を深く徹底的に実施し、経済の安定的かつ急速な発展の維持と物価急騰の抑制とをマクロ調整の第一の任務に据え、インフレ抑制を特別な問題として位置づけることが必要だ。また構造調整推進の緊急性を十分に理解し、通貨政策と財政、産業、対外貿易、金融監督管理などの政策との連携をさらに推し進め、構造調整の歩みを加速し、国際収支が基本的にバランスするよう促進しなければならない。
会議では経済・金融情勢について次のような分析が行われた。中国の国民経済は安定的で急速な発展を維持しており、全体的にみて順調な情勢だ。だが価格上昇圧力が目立ち、国際収支の不均衡の問題が引き続き存在している。世界的にインフレ圧力は大きく、経済成長は鈍化しており、世界の経済環境を変化させるような不確定・不安定要因は多い。中央銀行は金融調整のポイント、リズム、力点を正確に掌握し、総量のバランスを維持している。全体として、現在の経済・金融運営は安定的だ。
「人民網日本語版」2008年7月28日 |