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相継ぐM&A資金貸付、中国企業のM&A加速
発信時間: 2009-03-06 | チャイナネット

最近、国内での合併買収(M&A)案件をめぐり、資金貸付プロジェクトがたびたび行われている。国の相継ぐ産業振興プラン政策の実施に伴い、企業のM&Aへの意欲が目立って高まり、業界再編がスピードアップし始めたことを物語るものだ。ある統計によると、すでに行われたM&A資金貸付プロジェクトは、エネルギー、鉄鋼、不動産、建築材など多くの業界にまたがり、ここから中国企業のM&Aが全面的に活発化してきたことがうかがえる。「北京商報」が伝えた。

昨年12月、中国銀行業監督管理委員会(銀監会)は「商業銀行の合併買収をめぐる資金貸付のリスク管理をめぐる手引き」を発表。条件を満たした商業銀行がM&Aに関連した資金貸し付け業務を行うことを認め、中国企業のM&Aを通じたコア競争力の向上や業界再編の推進を支援する姿勢を打ち出した。その後、国が発表した一連の業界振興プランでも、企業のM&Aや再編合併を奨励する姿勢が一層明確に示されている。

SOHO中国は4日、中国銀行北京支店との戦略的協力合意に調印し、100億元の資金借り入れに成功した。宝鋼集団はこのほど、中国交通銀行および中国建設銀行から計15億5千万元のM&A資金借り入れに成功し、寧波(ニンポー)鋼鉄の再編準備を進めている。中国銀行の李礼輝行長(総裁)が5日述べたところによると、同行は中リョ集団に対し、リオ・ティントのM&Aに向けた資金195億ドルを貸し付ける予定だという。

中央財経大学銀行業研究センターの郭田勇主任によると、国の産業振興プランの実施や4兆元規模の経済刺激プランの発表などに伴い、企業は中国経済の復調の兆しを感じ取り、M&Aへの意欲も高まった。各銀行も模索の段階を経て、M&A資金貸付のプランや規定を制定し終えており、こうした動きを受けてM&Aをめぐる資金貸付がたびたび行われるようになったという。

ある業界関係者の分析によると、グローバル金融危機の大規模な影響を受けて、多くの企業の資産価値が大幅に低下し、底を打っていることがM&Aの流れをもたらした。銀監会はM&A資金貸付の制限を適時緩和するとともに、中国の大手企業に対し、資産価値が低水準にある今こそチャンスをつかむべき時だとアピールしている。

*リョ:「金偏」に「呂」

「人民網日本語版」2009年3月6日

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