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中国の産業振興はチャンス グローバル企業が見る「両大会」 
発信時間: 2009-03-10 | チャイナネット

▽中国振興のチャンスをねらうグローバル企業

世界的に有名なコンサルタント会社「プライスウォーターハウスクーパース(PwC)」でTMT(技術、メディア、通信)産業を担当するフリッツ・ライテンス(Frits Litjens)氏によると、中国はすでに製造業の中心となっており、今後はハイテク産業の中心となっていく見込みだ。欧米先進国はここ10年で経営の重心を中国に傾けてきた。「30年前、人々は重心を欧州から米国に移した。現在は中国に移し始めている。特に今は、今回の危機から我々を連れ出すのは中国だという見方が強い」。

PwCはこのほど、中国に展開する各産業のグローバル企業100社余りを対象とした最新調査報告「アジアのグローバル人材の主要流動傾向」を上海で発表した。これによると、中国はグローバル企業にとってアジアで最も主要な投資先となっており、グローバル企業は地域本部を巨大な市場である中国に設立するようになっている。「中国に地区本部を設けている」という企業は対象企業の33%、「中国は最も主要な従業員の駐在先だ」という企業は78%に達した。グローバル企業は今後、海外留学経験者を優先的に雇用していくと見られる。

ABBグループのグローバルシニアバイスプレジデント北アジア地区総裁を務めるブリース・コッホ(Brice Koch)氏によると、中国のような低コスト国にとって金融危機は新たなチャンスとなる。ABBグループは今後、中国への投資を拡大し、人材の募集と訓練を強化していく構えだ。コッホ氏によると、中国が4兆元の投資計画を打ち出して内需を高めることは、中国経済の長期的で力強い発展を確保すると同時に、グローバル企業の中国展開にも新たなチャンスをもたらした。

本部を米国に置く「ベストバイ」は世界的に有名な小売企業だ。アジア太平洋地区の総裁を務める楊徳銘氏によると、ベストバイ社にとって中国は最大の調達市場となっている。昨年だけで新店舗5店が新設されており、中国への投資が減ることはないという。

米国のアクセンチュア社は世界でも有名なコンサルティング会社だ。アジア太平洋地域アウトソーシング部の副総裁を務めるチャールズ・ハンティング(Charles Hunting)氏は、中国政府がこのほど打ち出したアウトソーシング発展加速のための政策を高く評価している。中国には優秀な人材とインフラがあり、アウトソーシング発展には大きな潜在力がある。中国のアウトソーシング市場へのグローバル企業の重視はますます高まっているという。

IBM大中華区ソフトウェアグループは北京で6日、中国ソフトウェア市場への投資と展開をIBMが引き続き拡大することを宣言し、知的ソフトウェアをテーマとした今年の戦略を発表した。四川省の家電メーカー「長虹」とIBMはしばらく前、四川大地震の復興・再建市場をターゲットに総合的な情報化サービスを提供していく協力目標を明確化した。これには、情報化された家電・ネットワーク・IT製品やシステムの解決方法を関連プロジェクトに向けて提供することなどが含まれている。

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