▽中国投資への高い自信
中国経済の先行きや投資すべき分野などはグローバル企業が関心を寄せるテーマとなっている。シーメンス中国のリチャード・ハウスマン(Richard Hausmann)氏は、「中国市場に対して同社は自信を持っている」「中国経済の健全で安定した発展に貢献したい」と語る。
ハウスマン氏はこの2日間、新聞やインターネットで報道される両大会関連のニュースをチェックしている。省エネ・環境保護産業の発展に力を入れることは、人民代表や政協委員が熱心に話す話題となっている。ハウスマン氏によると、シーメンス社は最近、中国の省エネ・環境保護産業に13億5千万元の追加投資を行った。中国市場への同社の投資総額は今年と来年で113億5千万元にのぼる見込みだ。そのうち40%が省エネ経済の発展に投じられる。
「中国は世界で最も活力のある経済体。グローバル商社にとっては無視できない市場だ。伊藤忠のグローバル戦略にとっては今後の重心の置き場所となる」と話すのは伊藤忠商事の中国総代表を務める桑山信雄氏だ。「繊維業を例に取ると、日本の繊維業は徐々に萎縮している。今後の中国市場の発展は我々にとってとても重要になる。この分野への投資も拡大させていく計画だ」。桑山氏によると、世界金融危機は経済に打撃を与えているが、中国は危機から真っ先に立ち上がる国となり、中長期的に見ても成長する潜在力はとても大きい。
「ウォールマートは世界最大の小売商だ。さらに信頼に値する、環境保護への影響がさらに小さいサプライチェーンを再建する条件がウォールマートにはあるし、その責任も負っている。小売業界全体をそうやって引っ張っていかなければならない。世界的な製造大国である中国の特徴を生かし、供給元との緊密な協力で実質的な進歩を促し、環境保護を公約しているメーカーとともに買い入れ政策を通じて環境保護の目標を実現していく計画だ」。ウォールマート社の総裁とCEOを兼任するリー・スコット(Lee Scott)氏は取材に対してこのように述べた。金融危機のダメージは広がっているものの、小売業のビッグであるウォールマート中国の売り上げは今年、減少することがないだけではなく、大きく増加すると見られている。中国経済の発展に対して同社は大きな自信を持っている。
「人民網日本語版」2009年3月10日
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