今年のBRICs全体の成長率は約4%に止まるが、それに比べて世界のその他各国の予想こそまさに落胆的なものだ。われわれの世界GDP成長率の最新予想はマイナス1.1%である。米国はマイナス3.2%、ユーロ圏はマイナス3.6%、日本はマイナス6.1%という驚異的な数字となると予想。2010年の世界の成長率は3%に近づき、国内需要が拡大する中で、中国の経済成長率は9%まで回復する見通し。
全体的に見ると、BRICsが世界の消費における割合を徐々に拡大していることに伴い、世界の消費形勢には大きな変化が現れている。消費者能力の変化の中心となるのは中国である。中国の経済総量はBRICsのその他の3国の総和とほぼ同規模であり、中国で発生したすべてのことは、BRICsと世界にとって極めて重要と言える。2010年までに農村人口の90%が医療保険を受けられる政策、巨額のインフラ投資プロジェクト、貨幣金融システムの環境の大幅改善を中国は発表しており、私の唯一の疑問はいつ中国の経済成長率が8%以上に回復するかということだ。そのときには、BRICsの見通しを心配するメールは現在よりはるかに減っていることだろう。(文:米ゴールドマン・サックスのチーフエコノミスト)
「チャイナネット」2009年3月25日
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