松村氏によると、グローバル化の波の中で企業が勝ち残りをはかるならば、先進的な製品やサービスを提供することのほかに、企業自身のブランドを強化することが必要だ。それに加えて、各国の実情に応じた戦略的管理を取ることで、一国の有名ブランドが国際的な有名ブランドに発展することが可能となる。一方で、グローバル化が進む中、企業の危機管理もますます重要となってきている。インターネットが日増しに発達しつつある中、各種のメディアとの良好な関係をどのように維持し、自社の利益をどのように保護するかということは、国内外の企業が直面する共通の問題の一つだ。世界的な金融危機の影響を受け、大企業やグローバル企業の一部は、支出を引き下げるために製品広告への投資を縮小させている。だが企業イメージの宣伝にかかわる投資や企業管理のコンサルタントなどの業務は、市場の低迷に反して成長する傾向にある。広告業界の企業にとってはチャンスとなる。
電通中国グループは大きく分けて、北京電通・上海東派・東方日海の3つから構成されている。従業員数はすでに1000人を超え、そのうち日本人社員は50人余り。東方日海は電通中国を支えとして、従来の顧客資源をいかして広告業務を展開するほか、企業ブランド構築やメディア・リレーションズ、危機管理、PR戦略の構築、日本の進んだ経験の普及などのサービスを中国本土の企業に向けて積極的に展開している。
「人民網日本語版」2009年3月25日
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