アップル社の携帯「iPhone」はこのほど、北米市場での売り上げでRIM社の「ブラックベリー」に追い越された。だが一方、中国市場での売り上げは1年余りで倍増している。
通信業コンサルティングのOvum社の報告によると、iPhoneは正式にはまだ中国に参入していないが、その他のルートで中国市場に流れ込んだiPhoneは100万台に達する。コンサルタントのIn-stat社によると、中国で使えるようにアンロックされたiPhoneは07年末には約40万台だった。iPhoneの中国での台数は1年余りで2.5倍となった。「iPhone販売を中国が正式に認めれば、その売り上げは一気に上がる」とOvum社は予測している。
中国市場でのiPhone応用も開発者の注目を受けている。米カリフォルニアのモバイル動画のVuclip社は今月、中央電視台(CCTV)とともにiPhone向けの動画サービスを打ち出す。中国の地図ソフトウェアメーカーの高徳ソフトウェアは、iPhoneユーザー向けに「ミニ地図」を打ち出した。高徳ソフトウェア社によると、iPhoneが正式に中国に入れば、これを応用したアプリケーションのダウンロードも激増すると見られる。
もっとも、iPhoneが中国に正式に入ってくるにはまだしばらく時間がかかる。中国聯通(チャイナユニコム)の李剛・副総裁によると、同社とアップルの話し合いは年内にも決着する見通しだ。アップル社も、iPhoneの中国での発売開始を2010年と見積もっている。
「人民網日本語版」2009年5月6日