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大型機プロジェクト、投資額2000億元の見込み
発信時間: 2009-05-08 | チャイナネット

 4兆元投資計画の目玉となる国産大型機プロジェクトは、昨年に正式にスタートして以来、人々の大きな関心を集めてきた。中国商用飛行機有限公司の張慶偉・董事長はこのほど、大型機プロジェクトへの投資額が今後3年から5年で600億元にのぼり、市場投入までの関連投資は総計2千億元に達することを明らかにした。中国中央電視台(CCTV)の「経済信息聯播」が伝えた。

 張董事長によると、大型機の科学研究には最初の3年で300億元前後が投入され、飛行機本体やエンジン、機内システム、関連素材、電子設備などが研究される。あとの300億元は生産環境の整備に使われ、3つの技術センターやプロジェクト本部などが3年から5年で建設される。

 中国商用飛行機の最大株主は国務院国有資産監督管理委員会であり、60億元を出資し、持ち株比率は31%前後となっている。上海市政府の投資で設立された国盛グループは50億元を出資し、持ち株比率は26%だ。その他の株主も、中航グループや宝鋼グループ、中国アルミグループ、中化グループなど大型国有企業ばかり。張董事長によると、最初の3年で投入される研究費300億元のうち国家から支給されるのは3分の1に満たず、そのほかは社会各方面からの投資でまかなわれる見込みだ。

 大型機プロジェクトには巨額の資金がかかると同時に、多くの人材も必要となる。ボーイング社やエアバス社はいずれも、大型機製造のために総勢5万人から6万人を雇っている。設立されたばかりの中国商用飛行機の従業員はその10分の1にも満たず、大量の技術要員を短期間で引っ張ってくる必要がある。

 金融危機による就職状況は各分野で悪化しているが、飛行機の設計や製造を学んだ大学生にはその心配はなさそうだ。張董事長によると、中国商用飛行機は、総体設計・総合製造・顧客サービス・市場マーケティング・耐空証明獲得という5つの能力を構築する計画だ。このためには、同社の従業員を現在の4千人から10倍近い3万人に増やさなければならないという。

 大型機プロジェクトが産業化されれば、製造工場の労働者1人に対して部品製造などで80人の労働者が必要になると言われる。さらにフライトアテンダントや操縦士などの間接雇用も生まれることになる。

 「人民網日本語版」2009年5月8日 

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